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奇跡の救急車

車で移動中、交差点の右折レーンで信号待ちしていたんですよね。

 

もうすぐ青に変わるなーと思っていたら視界の右端に飛び込んできました。

 

じーさん。

 

じーさんがすごい勢いで倒れました。

 

見てなかったけどたぶん信号の変わりがけに渡ろうとしたのではないかと思います。

 

それで転んでしまったのかと。

 

ただすごい勢いだし、手を出すことなく倒れたので大丈夫かな?と眺めていたのですが、こちらの信号が青になってしまい対向車が動き出したとこで、これはいけないと思い車から飛び出し、対向車の車道で横たわるじーさんの元へ。

 

するとじーさん、目を見開いたままぴくともしない。

 

よ「し、しんでる?」

 

つい口に出してしまいました。

 

するとちょっと動いたので

 

よ「大丈夫ですか?」

 

反応ありません。

 

あまり動かすのも良くないような気がします。

 

どうしたものかと同じように心配して出てきた人たちと顔を見合わせていたら、それは聞こえてきました。

 

急「ピーポーピーポー」

 

じーさんが倒れたのを見てから一分経過したかどうかのタイミングです。

 

え?

 

え?

 

呼んだ?

 

え?

 

ちがうよね?

 

ええ?

 

みんなで顔を見合わせます。

 

なんなら車から見守る人も窓越しに口パクで「もうよんだの?」などと言っています。

 

なすすべもなく救急車が近づいてくるのを見守るぼくら。

 

交差点に進入してきて僕らに気づいて止まる救急車。

 

下りてくる救急隊員。

 

急「事故ですか?」

 

よ「いえ、一人で転んだみたいです。」

 

急「おじいさん大丈夫ですか?どうしましたか??」

 

じ「脳震盪」

 

急「ぼくらねー、今別の患者さん搬送中だから、、、」

 

というとこまで見守って、いつまでも交差点の真ん中に車を停め続けるのもあれなので僕は立ち去りました。

 

いや、本当にただの偶然、奇跡的なタイミングでした。

 

おじいさん、顔からだいぶ出血していたけどひどいことないといいのですが。

現場の写真はあれなので、救急車の写真だけ撮らさせてもらいました。

 

搬送中の人もひどいことないといいのですが。